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MEO順位チェックツールの選び方と計測設計の考え

MEOの順位は検索した地点で変わるため、単一の数値として扱えません。順位取得の方法がGoogleのスパムポリシーに触れる範囲、ビジネスプロフィールのパフォーマンス指標で代替できること、計測設計の手順を整理します。

この記事の結論
  • ・ローカル検索の順位は距離の影響を受けるため、測定地点を固定しない順位データは比較に使えない
  • ・ランキング確認を目的としたスクレイピングは、Googleのスパムポリシーで機械生成トラフィックとして挙げられている
  • ・順位の代わりに、ビジネスプロフィールのパフォーマンス指標を軸に計測を設計する

「順位が3位から1位になりました」というレポートを受け取って、それが何を意味するのか判断できないまま、毎月ファイルだけが溜まっていく。MEOの計測で最も多い相談がこれです。

問題はツールの精度ではなく、そもそも「MEOの順位」が単一の数値として定義できないことにあります。ここを理解しておくと、ツール選びの基準も、代行会社への質問も変わります。

MEOの順位はなぜ一つに定まらないのか

Googleビジネスプロフィールヘルプは、ローカル検索結果の掲載順位が関連性・距離・知名度の3つで決まると説明しています。このうち距離は、検索したユーザーと店舗との距離です。

つまり、同じ検索語句でも、検索した場所が変われば順位が変わります。 店の前で調べたときの1位と、2駅離れた場所で調べたときの1位は、別のできごとです。

同ヘルプには、ユーザーが現在地を非公開にしている場合、Googleが把握している情報に基づいて結果が表示されるとも記載されています。位置情報の許可状況によっても結果は変わります。

したがって、順位を測るなら最低限これらを固定する必要があります。

固定すべき条件固定しない場合に起きること
測定地点(緯度経度)地点が動くだけで順位が上下し、施策の効果と区別できない
検索語句表記ゆれで別のクエリを測ってしまう
端末とログイン状態パーソナライズの影響が混ざる
測定時刻営業時間の内外で表示が変わる場合がある
測定頻度週次と日次では平均値の意味が違う

測定条件が書かれていない順位レポートは、前月と比較できません。 受け取ったレポートに地点の記載がなければ、まずそこを確認してください。

順位の自動取得はどこまで許されるのか

これは、ツールを選ぶ前に知っておくべき論点です。

Google検索のスパムポリシーには「機械生成トラフィック」という項目があり、Googleに自動生成クエリを送信する行為ランキングの確認を目的としたスクレイピング、明示的な許可なくGoogle検索に自動アクセスするその他の行為が挙げられています。

つまり、検索結果ページを自動で取得して順位を数える方式は、Googleのポリシー上、推奨される取得方法ではありません。ここは「グレー」と曖昧に濁さず、事実として認識しておくべき点です。

一方で、Googleは公式のAPIを提供しています。Business Profile APIsでは、プロフィールのパフォーマンスデータを取得できます。ただし、このAPIで取得できるのは表示回数や操作数であって、順位ではありません。

取得方法Googleの位置づけ取得できるもの
公式API(Business Profile APIs)Googleが提供表示回数、ルート検索、通話、ウェブサイトクリック、検索語句など
管理画面のパフォーマンスGoogleが提供同上(画面上での確認)
検索結果ページの自動取得スパムポリシーの機械生成トラフィックに該当する記述あり順位(ただし条件依存)
人が手作業で検索して記録ポリシー上の記載なし順位(ただし工数がかかる)

順位計測ツールを検討する際は、そのツールがどの方法でデータを取得しているかを販売元に確認してください。答えられない場合、その数値の出どころも検証できません。

順位の代わりに何を見るか

順位を追わずに改善を判断する方法はあります。Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス指標です。

Business Profile APIsのドキュメントで確認できる主な指標は次のとおりです。管理画面でもおおむね同じ内容が見られます。

指標内容読むときの注意
表示回数(検索・マップ別、デスクトップ・モバイル別)プロフィールが表示された回数同一ユーザーの複数回の表示は1日1回としてカウントされる
ウェブサイトのクリックプロフィール上のサイトリンクのクリック数サイト側の計測値とは一致しない
通話通話ボタンのクリック数電話番号の登録が前提。実際の通話成立数ではない
ルート検索ルートを調べた回数複数タップやキャンセルを考慮した集計とされている
メッセージ受信した会話の数機能を有効にしている場合のみ
予約Googleで予約した件数対応している業種・連携先に限られる
メニューのクリックメニュー操作のクリック数同一ユーザーの複数クリックは1日1回

パフォーマンスデータはオーナー確認済みのプロフィールでのみ利用できます。また、すべてのビジネスで全指標が使えるわけではありません。

検索語句データの制約

「どんな言葉で見つかっているか」を見られるのが検索語句のデータです。ただし制約があります。

  • 毎月月初に更新され、表示までに日数がかかります
  • APIの仕様では、各キーワードについて月次のユニークユーザー数か、実際の値がその閾値を下回ることを示す閾値のいずれかが返ります

つまり、検索回数の少ないキーワードは正確な数が出ません。少数の語句を積み上げて合計を出す使い方は、実態とずれます。傾向を掴むために使い、四則演算の材料にはしないのが安全です。

計測設計の手順

ツールを入れる前に、次の順で決めてください。

  1. 判断したいことを1つに絞る(例:投稿を増やす施策を続けるかどうか)
  2. その判断に必要な指標を選ぶ(例:表示回数とルート検索)
  3. 比較期間を決める(前月比か、前年同月比か。季節性のある業種は前年同月比)
  4. 施策の開始日を記録する(変更履歴がないと、変化の原因を切り分けられません)
  5. 一度に複数の施策を始めない
  6. 順位を見る場合は、測定地点・語句・端末・時刻を書き出して固定する

4と5は地味ですが、ここを守らないと何を見ても解釈できません。私たちが支援した範囲でも、変更履歴を残していた店舗のほうが、施策の継続・中止の判断が早く付いています。

ツール選定でみる観点

以上を踏まえると、確認すべきことは絞られます。

  1. データの取得元はどこか(公式APIか、検索結果の自動取得か)
  2. 順位を出す場合、測定地点をどう設定・記録しているか
  3. ビジネスプロフィールのパフォーマンス指標を、変更履歴と重ねて見られるか
  4. 複数店舗を運用する場合、店舗横断で同じ条件で比較できるか
  5. 解約時にデータをエクスポートできるか

なお、当社が提供しているLocalBuzzも、この領域のツールに含まれます。ただし、ここまで書いたとおり、ツールを使わなくても管理画面のパフォーマンス画面で主要な指標は確認できます。 1店舗で、月に一度見れば足りる運用であれば、まず管理画面から始めて問題ありません。ツールの検討が意味を持つのは、店舗数が増えて手作業の集計が現実的でなくなってからです。

よくある質問

順位チェックツールを使うと、ペナルティを受けますか

Googleのスパムポリシーでは、ランキング確認を目的としたスクレイピングが機械生成トラフィックとして挙げられています。ただし、ツールの利用によって店舗のビジネスプロフィールがどう扱われるかについて、Googleが個別に説明した資料は確認できていません。断定はできませんが、取得方法を確認せずに導入することは避けたほうが安全です。

管理画面のパフォーマンス指標だけで足りますか

判断したいことによります。施策を続けるかどうかの判断であれば、表示回数と来店に近い操作数(通話、ルート検索、ウェブサイトのクリック)で足りることが多いです。競合との相対的な位置を知りたい場合は、これらの指標では分かりません。

表示回数が増えたのに来店が増えないのはなぜですか

表示回数は、プロフィールが表示されたユニークユーザー数です。表示された後の行動(通話、ルート検索、サイトへの遷移)は別の指標として記録されます。表示だけが伸びて操作数が伸びていない場合、写真や口コミ、営業時間の表示など、選ばれる段階に課題がある可能性があります。ただしこれは仮説であり、原因の特定にはヒアリングが必要です。

検索語句のデータは実際の検索回数ですか

APIの仕様では、月次のユニークユーザー数か、実際の値が閾値未満であることを示す閾値のいずれかが返ります。少数の検索については正確な数が出ないため、合計値の計算には適していません。どの語句で見つかっているかという傾向の把握に使ってください。

本記事の手順・仕様は2026年8月時点のものです。Googleの仕様は変更されることがあります。

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LocalBuzz Magazine編集部

編集長

店舗集客・MEO・口コミマーケティングを中心に、LocalBuzzマガジンの企画・編集を担当。 Googleマップや口コミ、SNS、LINEなど、店舗ビジネスを取り巻く集客手法について、「店舗運営者が実際に使える情報」を軸に情報を発信しています。 飲食店、美容サロン、クリニック、小売店をはじめとした店舗ビジネスの事例や最新動向をリサーチし、専門的になりがちなMEOやデジタルマーケティングの情報を、できるだけわかりやすく解説することを心がけています。 「口コミを、最高の広告にする。」をテーマに、地域で選ばれる店舗づくりに役立つ情報をお届けします。 担当領域 MEO/Googleビジネスプロフィール/口コミマーケティング/店舗集客/LINE・CRM/SNS活用

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