Googleビジネスプロフィールの権限を代理店に渡す前に確認すべきこと
MEO対策や運用代行を依頼するとき、代理店から「作業のためにアカウントの権限をください」と求められます。ここで何も確認せずにオーナー権限を渡した店舗が、契約終了後に自分のプロフィー…

目次 6 SECTIONS
- 代理店に渡す権限は「管理者」で足りる。メインのオーナーは自社アカウントで保持する
- ユーザーの追加・削除ができるのはオーナーだけで、メインのオーナー権限を譲渡できるのはメインのオーナーだけである
- 権限を失った場合はアクセス権限のリクエストが使えるが、現オーナーの対応に委ねられる部分が残る
MEO対策や運用代行を依頼するとき、代理店から「作業のためにアカウントの権限をください」と求められます。ここで何も確認せずにオーナー権限を渡した店舗が、契約終了後に自分のプロフィールを編集できなくなる、という相談を受けることがあります。
権限の設計は、作業が始まる前の数分で決まります。そして一度渡したあとに取り戻すのは、渡すときより確実に手間がかかります。
この記事では、Googleが公表している権限の仕様を確認したうえで、契約前に決めておく項目、渡した直後に起きること、取り戻すときに使える手順を整理します。
代理店に渡す権限は「管理者」で足りる
Googleビジネスプロフィールの権限には「オーナー」と「管理者」があり、オーナーのうち1つが「メインのオーナー」です。
ヘルプで明記されているのは、次の点です。
- ユーザーを追加、削除できるのはオーナーだけ
- 他のオーナーと管理者のアクセス権を変更できるのはオーナーのみ
- メインのオーナー権限を譲渡できるのは、メインのオーナーだけ
- 管理者は自分自身をプロフィールから削除できる
逆に言えば、管理者はユーザーの出入りを操作できません。代理店に管理者権限を渡しておけば、作業は進められる一方で、自社がオーナーとして最終的な出入り口を握ったままにできます。
ヘルプに書かれていないこと
一方で、オーナーと管理者の権限差を網羅した一覧表は、ヘルプには掲載されていません。情報の編集、口コミへの返信、投稿の作成、プロフィールの削除といった個別の操作について、どちらができるのかは明示されていません。
そのため「管理者なら絶対に安全」と断定はできません。実際の付与前に、管理画面の「ユーザーとアクセス権」で表示される説明文を確認してください。
「アカウントのIDとパスワードを教えてください」と言われたら
権限の付与は、Googleアカウントを共有せずに行える仕組みです。IDとパスワードの共有を前提にした依頼は、仕組み上必要のない要求にあたります。
アカウントそのものを共有すると、担当者の交代や退職の際に、誰がアクセスできる状態なのかを自社で把握できなくなります。
契約前に確認する5項目
| 項目 | 確認する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 付与する役割 | 管理者で足りるか、オーナーが必要と言われた場合はその理由 | メインのオーナーは渡さない方針を先に伝える |
| 権限の返却条件 | 契約終了時に代理店側が自ら権限を外すか、書面に残っているか | 管理者は自分で自分を削除できる |
| 作業アカウント | 代理店の個人アカウントか、法人として管理されたアカウントか | 担当者退職時に連絡が取れなくなる例がある |
| プロフィールの作成者 | 新規作成を代理店に任せる場合、作成アカウントの帰属 | 代理店のアカウントで作成されると最初からオーナーが相手側になる |
| 成果の説明 | 「順位保証」「上位表示確約」の有無 | Googleは掲載順位を上げるための申請や支払いを受け付けていないと明記している |
自社アカウントを先に用意してください。店舗の代表メールアドレスなど、担当者個人に紐づかないGoogleアカウントでオーナーを保持し、そこから代理店を招待する順序にします。
権限を付与した直後に起きること
新しく追加されたオーナーや管理者には、7日間の制限があります。ヘルプでは、7日が経過するまで一部の機能を使えず、次の操作でエラーが表示される場合があるとされています。
- プロフィールの削除、復元
- 他のオーナーや管理者の削除
- 他のユーザーをメインのオーナーにすること
また、追加された人が7日以内にプロフィールから抜けた場合は、再度追加されるまでアクセスできません。既存のオーナー・管理者が、オーナーまたは管理者になってから7日以内にメインのオーナー権限を譲渡しようとした場合も、エラーになります。
この仕様があるため、契約初日に権限を一括で整理しようとすると詰まります。自社オーナーの登録を先に済ませ、1週間おいてから代理店を招待する段取りにしておくと、切り替え時に止まりません。
代理店が権限を返さない場合に取れる手順
すでにオーナー権限を相手側が持っている状態では、自社から一方的に取り戻す操作はできません。使えるのは、Googleの「アクセス権限をリクエスト」です。
- business.google.com/add を開き、店舗名と住所を入力して該当のビジネスを選ぶ
- 他のユーザーが管理している可能性があるという案内が表示されたら「アクセス権限をリクエスト」を選ぶ
- フォームに入力して送信する
- 現在のオーナーにメールが届き、3日以内の回答が求められる
- 3日を過ぎても回答がない場合、条件によってはプロフィールの申請に進める
申請が常に可能とは限らない点は、ヘルプにも明記されています。却下された場合は、プロフィールの編集提案を行うか、判断の再審査を請求することになります。再審査の具体的な手順や期限はヘルプに記載されていません。
店舗や事務所を持たないサービス提供地域型のビジネスでは、この導線ではなくGoogleへの問い合わせを使うよう案内されています。
店舗名を変えて回避しようとしないこと
権限がない状態で、別名のプロフィールを新規作成して乗り換える、店舗名にエリア名やサービス名を足して検索に当てる、といった対処を考えたくなる場面があります。
店舗名は実際の名称を記載する決まりで、宣伝文やキーワードの追加は認められていません。違反が認められた場合、プロフィールの停止につながる可能性があります。重複プロフィールの作成も、Googleマップ上の表示に問題を起こす原因として挙げられています。
「順位保証」をどう見るか
Googleは、ローカル検索結果の掲載順位について、順位を上げるための申請や支払いを受け付けていないと明記しています。アルゴリズムの詳細は公開していないとも書かれています。
したがって、順位を確約する提案は、Googleが公表している内容と整合しません。契約前の段階でこの点を確認しておくと、成果の定義を順位以外の指標に置き直す話に進めやすくなります。
私たちが支援した範囲では、権限のトラブルが起きた案件は、契約書に権限の返却条件が書かれていない例に偏っていました。逆に、オーナーを自社で保持していた店舗では、代理店の切り替え自体はつまずきにくい傾向があります。
よくある質問
代理店にオーナー権限を求められました。断っても作業に支障はありませんか
Googleヘルプで明記されているオーナー固有の権限は、ユーザーの追加・削除とアクセス権の変更、そしてメインのオーナー権限の譲渡です。日々の情報更新や口コミ返信のためにオーナーが必須だとは書かれていません。オーナーが必要だと言われた場合は、どの操作のために必要なのかを具体的に確認してください。
すでにオーナー権限を渡しています。今から変更できますか
自社がオーナーであれば、管理画面の「ユーザーとアクセス権」から相手のアクセス権を変更できます。相手がメインのオーナーになっている場合は、譲渡できるのはメインのオーナー本人だけなので、代理店に依頼する必要があります。
代理店が作ったプロフィールを引き継げますか
引き継ぎ自体は可能ですが、メインのオーナー権限の譲渡は相手側の操作になります。応じてもらえない場合はアクセス権限のリクエストを使いますが、現オーナーの対応に委ねられる部分が残ります。新規開設の段階から自社アカウントで作成しておくのが確実です。
権限を渡したあと、すぐに整理しようとしたらエラーになりました
新しいオーナーや管理者は、7日が経過するまで一部の操作ができません。他のユーザーの削除やメインのオーナーの変更はこの対象に含まれます。7日を待ってから操作してください。
本記事の手順・仕様は2026年10月時点のものです。Googleの仕様は変更されることがあります。
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