MEOのエリアワードの決め方と商圏の切り方|距離と関連性から設計する
「駅名+サービス名」を思いつく限り並べ、どれも上がらないまま数か月が過ぎる。エリアワードの設計でつまずく店舗には、この形がよく見られます。 地名を増やすことは設計ではありません。エ…

目次 6 SECTIONS
- 距離はGoogleが公表している順位要素のひとつで、店舗側で動かせない
- 商圏は感覚ではなく、サービス提供地域の仕様と公的統計の人口分布から切る
- エリアワードは店舗名ではなく、説明文・投稿・自社サイトの側で表現する
「駅名+サービス名」を思いつく限り並べ、どれも上がらないまま数か月が過ぎる。エリアワードの設計でつまずく店舗には、この形がよく見られます。
地名を増やすことは設計ではありません。エリアワードは、Googleが順位をどう決めているかという制約と、自店が実際に客を迎えられる範囲という二つの条件が交差する場所にしか置けません。
ここでは、Googleが公表している要素を確認したうえで、商圏を切る手順と、切った商圏をどこで言語化するかを整理します。
Googleが公表しているのは3つの要素
ヘルプでは、ローカル検索結果の掲載順位は主に次の3つで決まるとされています(2026年10月時点の表記)。
| 要素 | ヘルプの説明 | エリアワード設計との関係 |
|---|---|---|
| 関連性 | ビジネス情報が検索内容とどれだけ一致しているか | 言語化で動かせる唯一の要素 |
| 距離 | 検索された場所から店舗までの距離。位置情報が共有されていない場合はGoogleが把握している場所が使われる | 店舗側では動かせない |
| 知名度 | ビジネスの知られている度合い。リンク元のサイト数や口コミ件数などが挙げられている | 中期的にしか動かない |
距離が動かせないという前提を先に置いてください。 店舗から遠い地名をエリアワードに並べても、その地点で検索している人の結果に割り込めるとは限りません。Googleはアルゴリズムの詳細を公開しておらず、順位を上げるための申請や支払いも受け付けていないと明記しています。
つまりエリアワードの設計とは、距離の制約を受け入れたうえで、関連性を置き直す作業です。
「情報の充実と正確さ」が先に来る
ヘルプには、ビジネス情報の内容が充実して正確であるほどローカル検索結果に表示される可能性が高くなる、と書かれています。挙げられているのは、訪問可能な所在地があれば正確な住所、営業時間(特別営業時間を含む)、ビジネスのカテゴリ、駐車場やWi-Fiなどの属性です。
エリアワードを足す前に、この基本項目が埋まっているかを確認してください。不正確な情報は、関連する検索で表示されない原因として挙げられています。
商圏の切り方
商圏の切り方は、店舗型とサービス提供地域型で前提が変わります。
| 業態 | 商圏の決まり方 | 設定上の制約 |
|---|---|---|
| 店舗型(来店を受ける) | 住所が起点。来店手段(徒歩・自転車・自動車・鉄道)で到達範囲が変わる | 住所を正確かつ具体的に保つ |
| サービス提供地域型(訪問する) | 登録したサービス提供地域が範囲 | 最大20件。全体を車で約2時間以内に収める。市区町村・郵便番号などの単位で指定し、半径指定は使えない |
| 併用型(来店+訪問) | 住所とサービス提供地域の両方 | 所在地に常設の看板がない場合はサービス提供地域型として登録する |
サービス提供地域の変更は、承認後に反映されるまで約48時間かかる場合があります。半径で設定していた地域は編集できず、別の方法で指定し直す必要があるとされています。
公的統計で裏づける
商圏を感覚で切ると、エリアワードも感覚で並びます。人口分布は公的統計で確認できます。
- 総務省統計局の国勢調査。令和7年国勢調査では、人口等基本集計が2026年9月29日に公表されています
- 政府統計の総合窓口 e-Stat の「地図で見る統計(jSTAT MAP)」。小地域統計や地域メッシュ統計を地図上で扱え、境界データもダウンロードできます
町丁目の単位で人口を見ると、同じ「徒歩10分圏」でも人の量が大きく違うことが分かります。エリアワードは、人がいる方向に寄せてください。
エリアワードを決める手順
- 店舗の所在地を起点に、来店手段ごとの到達範囲を書き出す
- その範囲に含まれる行政区名・町名・駅名・ランドマーク名を列挙する
- 公的統計で人口分布を確認し、量の多い方向を優先順に並べる
- 実際に来店している客の居住エリアと照らし、ずれがあれば理由を考える
- 「エリア名×サービス名」の組み合わせを作り、優先度の高いものから3〜5個に絞る
- 絞ったエリアワードを、どの面でどう表現するかを決める(次節)
最初から広く取らないでください。 近い順に成果が出やすいのは、距離が公表された順位要素に含まれているためです。
エリアワードはどこで表現するか
絞ったエリアワードは、置く場所を選ぶ必要があります。
- ビジネスの説明文:提供しているサービスと対応範囲を説明する文脈の中で書く
- 投稿:地域のイベントや季節の需要に合わせた内容で、自然に地名が入る形にする
- 自社サイト:エリア別のページを作る場合は、そのエリア向けの内容を実際に書く
- サービス提供地域:訪問型・併用型なら、設定そのものが対応範囲の宣言になる
やってはいけないこと
店舗名にエリア名やキーワードを足して補う方法は使えません。店舗名は実際の名称を記載する決まりで、宣伝文、店舗コード、営業時間、電話番号、URLを含めることは認められていません。違反が認められた場合、プロフィールの停止につながる可能性があるとされています。
カテゴリも同様です。ヘルプでは、カテゴリをキーワードとして使ったり属性の説明に使ったりしないよう案内されています。カテゴリは可能な限り少なく、可能な限り具体的にするのが前提です。
実体のないエリアページを量産する方法も、来店に結びつきません。そのエリアに向けて書くことがない場合、ページを作る理由がないと考えてください。
よくある質問
隣の市のエリアワードでも上位表示できますか
距離はGoogleが公表している順位要素のひとつで、店舗側では動かせません。隣接する市で検索している人の結果に表示されるかどうかは、その地点からの距離と、関連性・知名度の総合で決まります。確約はできない前提で、近いエリアから順に積むのが現実的です。
サービス提供地域を広く登録したほうが有利ですか
ヘルプでは、サービス提供地域は最大20件で、全体を車で約2時間以内に収めるよう案内されています。また、できるだけ具体的かつ正確に指定するよう書かれています。対応できない地域を登録すると、来店や訪問の依頼とのずれが生まれます。
エリアワードは何個まで狙うべきですか
Googleが推奨数を示している資料は確認できません。私たちが支援した範囲では、同時に多くのエリアを狙った店舗ほど、どの施策が効いたのかを判断できなくなる傾向がありました。まず3〜5個に絞り、計測できる状態を作ることをおすすめします。
商圏分析はツールがないとできませんか
人口分布の確認であれば、e-Statの「地図で見る統計(jSTAT MAP)」で小地域統計や地域メッシュ統計を地図上で扱えます。来店客の居住エリアは、予約情報やアンケートからも把握できます。有料ツールは作業時間を短縮するものと考えてください。
本記事の手順・仕様は2026年10月時点のものです。Googleの仕様は変更されることがあります。
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