Google口コミの低評価への対応手順|事実確認から改善提示まで
星1つの口コミが1件ついた日は、予約の動きが止まったように見えます。低評価への対応は、店舗運営のなかでもっとも感情が動く作業です。ただ、動いた感情のまま返信を書くと、その文章を読む…

目次 9 SECTIONS
- 返信の前に削除の可否を判定する。Googleが削除するのはポリシーに違反したクチコミだけで、内容への不満は削除理由にならない
- 返信には謝罪・事実確認の結果・改善内容の3つを書き、来店の事実や個人が特定できる情報には触れない
- 返信は投稿者ではなく、これから店を選ぶ第三者に向けて書く
星1つの口コミが1件ついた日は、予約の動きが止まったように見えます。低評価への対応は、店舗運営のなかでもっとも感情が動く作業です。ただ、動いた感情のまま返信を書くと、その文章を読むのが投稿者ではなく、これから店を選ぶ第三者だという事実を見落とします。
低評価の口コミへの対応は、削除の可否を判定し、事実を確認し、返信を書き、再発防止を記録する、という順番で進みます。順番を入れ替えると、削除できたはずの口コミに返信を付けてしまったり、確認していない事実を認めてしまったりします。
返信の前に、削除できるかどうかを判定する
低評価の口コミを見つけたとき、最初にやることは返信ではありません。そのクチコミがGoogleの削除対象にあたるかどうかの判定です。
Googleは、削除の対象となるのはポリシーに違反しているクチコミのみであると説明しています。内容が事実と違うと感じる、評価が不当に低い、といった不満は、それだけでは削除の理由になりません。Googleは事業者と利用者の間の見解の相違には関与しない立場を取っています。
判定の基準になるのは、Googleマップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシーです。禁止されている行為として、次のものが挙げられています。
- なりすまし:個人、団体、組織になりすました投稿、検証済みの権威筋を装った投稿
- 利害の対立:現在または過去の雇用関係、契約関係やコンサルティング関係、その他の職業上・個人的な関係に基づく投稿
- 虚偽のエンゲージメント:金銭や報酬と引き換えの投稿、複数アカウントからの投稿、デバイスを改ざんした投稿
- 個人情報:同意なく氏名、写真、財務情報、医療情報などを投稿すること
- 不適切なコンテンツ:ハラスメント、ヘイトスピーチ、下品な表現、性的な内容、暴力的な内容
削除を依頼できるものと、できないもの
| 口コミの内容 | 削除依頼の可否 | 判断の根拠 |
|---|---|---|
| 従業員の実名や連絡先が書かれている | 依頼できる | 同意のない個人情報の投稿はポリシー違反 |
| 競合店の関係者が投稿したと分かる | 依頼できる | 利害の対立にあたる |
| 罵倒や差別的な表現が含まれる | 依頼できる | 不適切なコンテンツにあたる |
| 来店していない人が書いたと分かる | 依頼できる | 実際の体験を反映していない投稿は虚偽のエンゲージメントにあたる |
| 事実と違うが、来店はしている | 依頼しても削除されにくい | 見解の相違はポリシー違反にあたらない |
| 評価が星1つだけで本文がない | 依頼できない | 本文のない評価自体はポリシー違反ではない |
報告の手順は、ビジネスプロフィールで「クチコミを読む」を開き、対象のクチコミ横の報告アイコンから理由を選んで送信します。報告後のステータスは「判定待ち」「審査完了 – ポリシー違反なし」「エスカレーション済み」に分かれ、審査には数日かかります。ポリシー違反なしと判定された場合でも、再審査請求を1回だけ行えます。
削除対象にあたらないと判断したら、そこで返信の検討に進みます。削除を待ってから返信するのではなく、削除の見込みが薄いと判断した時点で返信に移るほうが、閲覧している第三者から見た空白が短くなります。
対応の手順
- クチコミの全文と投稿日、評価、投稿者名の表示を記録する(後で内容が編集される場合があります)
- ポリシー違反にあたるかを判定し、あたる場合は報告する
- 該当する日時の出勤者に、書かれている出来事に心当たりがあるかを確認する
- 確認できた事実、確認できなかった事実、事実と異なる点を分けて整理する
- 整理した内容をもとに返信文を書き、公開する
- 再発防止の措置を決め、実施日とともに記録する
事実確認は、誰に何を聞くか
低評価の口コミには、日時や担当者が書かれていないことが多くあります。書かれていない情報を投稿者に問い返すのは返信の場では避け、店内の記録で照合します。
照合に使えるのは、予約記録、レジの取引記録、シフト表、店内の防犯カメラの稼働記録などです。照合しても特定できないときは、特定できていないという事実を前提に返信を書きます。
確認の場で避けたいのは、担当者を特定して責任の所在を問う進め方です。事実確認の目的は再発防止の材料を得ることで、原因を個人に帰することではありません。投稿者への返信よりも、この確認のほうが店舗に残る価値が大きくなります。
返信までにどれくらい時間をかけるか
Googleは返信の期限を示していません。一方で、返信は投稿されてすぐに公開されるわけではなく、Googleのコンテンツポリシーに準拠しているかどうかの審査を経ます。この審査は通常10分以内に終わりますが、最長で30日かかる場合があるとされています。
つまり、書いてから表示されるまでに時間差が生じる可能性があります。急いで書くこと自体に意味はありませんが、事実確認が終わったら審査の時間を見込んで早めに公開しておくのが現実的です。
返信文の組み立て方
返信は、謝罪・事実確認の結果・改善内容の3つで構成します。順番もこの順です。
| 構成要素 | 書くこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 冒頭の謝意と謝罪 | 投稿への謝意と、不快な体験をさせたことへの謝罪 | 何に対する謝罪かを限定する。事実関係をすべて認める表現にしない |
| 事実確認の結果 | 店内で確認した内容。確認できなかった場合はその旨 | 確認していないことを確認したように書かない |
| 改善内容 | 具体的に変える運用と、変えた時点 | 「徹底します」「努めます」で終わらせず、変えた内容を書く |
| 締め | 再来店の依頼、または問い合わせ窓口の案内 | 個別対応が必要な場合に限り窓口を示す。無条件の再来店依頼は押しつけになりやすい |
返信は個人名ではなくビジネスの名義で表示され、投稿者には通知が届きます。公開後に編集・削除もできます。
書かないほうがよい表現
- 「当店にそのような記録はございません」から始める否認。第三者には反論として読まれます
- 来店日時や担当者名など、投稿者が書いていない個別の事実の記載。個人が特定できる情報の扱いに触れることになります
- 「他のお客様からは高い評価をいただいております」という比較。投稿内容から論点をずらした印象を与えます
- 「削除をご検討ください」という依頼。投稿の取り下げを求める文章が公開の場に残ります
- 定型文の使い回し。同じ文面が並ぶと、読んだ第三者に確認していないことが伝わります
返信は掲載順位に影響するのか
Googleは、ローカル検索結果の掲載順位が「関連性」「距離」「知名度」の3つで決まると公表しています。知名度については、リンク数やクチコミ数が多く評価の高いビジネスほど掲載順位が向上するという説明があります。
同じヘルプ記事では、掲載順位を改善する方法のひとつとして「クチコミに返信することで、そのフィードバックを重視していることをアピール」することが挙げられています。
ここで注意したいのは、返信そのものが順位を上げるとGoogleが述べているわけではないことです。挙げられているのは推奨される運用としてで、返信率と掲載順位の関係を示す数値は公表されていません。返信を掲載順位の施策として位置づけるのではなく、評価の平均と件数に影響する顧客体験の改善手段として扱うほうが実態に近いはずです。
低評価を打ち消そうとして起きる違反
低評価が付いたあと、良い口コミを集めて平均を戻そうとする動きが出ます。ここで踏みやすい線が2つあります。
ひとつはGoogleのポリシーです。クチコミの投稿、クチコミの変更、否定的なクチコミの削除と引き換えに、商品やサービスを無料または割引価格で提供することは禁じられています。違反はビジネスプロフィールの制限につながります。
もうひとつは景品表示法です。事業者の表示であることを一般消費者が判別しにくい表示は、令和5年10月1日から不当表示として規制されています。この告示は、事業者が第三者に依頼・指示して行わせた表示も対象に含みます。規制の対象となるのは商品やサービスを供給する事業者側で、依頼を受けた投稿者ではありません。
依頼してよいのは、条件を付けずに投稿を促すところまでです。Googleは、クチコミを依頼する方法として、専用のリンクへのアクセスやQRコードの読み取りを案内することを挙げています。
再発防止をどう記録するか
返信を公開して終わりにすると、同じ内容の口コミが繰り返し付きます。低評価は、店舗の運用のどこが崩れているかを外から指摘した記録として扱えます。
- 口コミの内容を「接客」「待ち時間」「商品・サービスの品質」「設備・清潔さ」「価格・料金の説明」などに分類する
- 同じ分類が月に何件付いたかを数える
- 件数が多い分類から、変えられる運用をひとつ選ぶ
- 変えた内容と実施日を記録し、翌月以降の件数の変化を見る
分類と件数は、口コミの本文を読み返す作業を毎月の定例に落とすためのものです。分類の粒度は店舗の規模に合わせて決め、増やしすぎないほうが続きます。
よくある質問
低評価の口コミに返信しないほうがよい場合はありますか
ポリシー違反として報告し、削除される見込みが高いものについては、判定を待つ判断があり得ます。ただし審査には数日かかり、ポリシー違反なしと判定される場合もあります。削除されるかどうかが読めないときは、返信しておくほうが空白の期間を短くできます。
事実と違う内容が書かれている口コミには、どう返信すればよいですか
事実と異なる点は、否定ではなく確認結果として書きます。「ご指摘の日時について記録を確認しましたが、該当する対応を特定できておりません」のように、確認した範囲と特定できなかった事実を分けて書く形です。Googleは見解の相違に関与しない立場のため、削除を前提にした対応は現実的ではありません。
口コミを削除してもらうために、投稿者に直接連絡してもよいですか
返信には投稿者への通知が届きますが、削除の依頼を公開の返信に書くことは避けてください。投稿の取り下げを求める文章が第三者に読まれます。連絡先が分かっている顧客に個別に対応する場合も、削除を条件に特典を提供することはGoogleのポリシー違反にあたります。
低評価を打ち消すために、常連客に良い口コミを頼んでもよいですか
条件を付けずに投稿を依頼することはできます。一方で、投稿や評価の変更と引き換えに割引や無料提供を行うことはGoogleが禁じています。また、事業者が第三者に依頼して行わせた表示は、事業者の表示であることが分かりにくい場合、景品表示法上の不当表示として規制の対象になります。
返信を公開したあとに書き直せますか
書き直せます。返信は編集・削除が可能です。ただし編集後も審査が入るため、表示されるまでに時間がかかる場合があります。事実確認が途中の段階で暫定の返信を出し、あとで差し替える運用は、投稿者に通知が重なるため避けるほうが無難です。
本記事の手順・仕様は2026年9月時点のものです。Googleの仕様は変更されることがあります。
自店の現状を1分で確かめる
記事の内容を自店に当てはめる前に、いまの状態を数値で把握しておくと、どこから手をつけるべきかが決まります。無料MEO診断は5問1分、登録不要でスコアが出ます。
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